SKY GARDEN










ガラス玉    tukasa × tukushi ***







うだるような暑さの中で、あたしは汗にまみれて眠る。
クーラーなどつけず
扇風機をガンガン回す。



扇風機は一生懸命首を回しているけれども、そこから流れてくる風はけして清々しいものではなく
生暖かくて、ねっとりと体にまとわりつく空気を送り出す。



けれど、それでいいのだ。



それを望んでいるから。





司と肌を重ねるようになってから、汗をかくのが好きになった。




体を重ねているだけでじっとりと汗をかく季節に初めて肌を触れ合ったせいかもしれない。






今まで見たことのなかった司を教えてくれた行為。
そして、今まで知らなかった自分を教えてくれた。





司に触れられると、それだけで体が熱くなることや
人の重みがこんなに心地いいことも知らなかった。





自分の口から、こんなにも甘い声が零れるなんて、思いもしなかったよ。






司はベットでのあたしと、いつものあたし全然違う、ってからかうけど
司も違うよ?


気づいてる?






それに
大事にしてくれてるのを実感するのが、ベットの中だ、なんて言ったら怒るかな。





優しく触れられるたびに、泣きたくなるほど切なくなる。
こんなに回数を重ねてる今でさえ、泣きたくなるんだよ。





あたしが司の下で汗を受け止めるように

愛しさが溢れたら、あたしの下で受け止めてね。
零れないようにしてても、それは無理だから。
           
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隣で浅い眠りから覚めた司が、うんざりした声をあげる。

「クーラーつけようぜ」
「いや」
「・・・ったく、この部屋いったい何度あるんだよ」
「汗かくのスキなんだもん」
「そんなに汗かくのがスキなら、もう一回やろうぜ」






そんな言い方をしながらも、ほら、ね。
あたしの体を這う掌からは、優しさが零れてるよ。


「何笑ってんだよ」
優しいキスの後あたしの唇の上で囁かれた言葉に笑みを抑えきれない。


「・・・優しいなぁ、って思って」
「俺はいつでも優しい、だろ?」


きれいな二重の瞳で、覗き込んでくる。
その瞳を覗いていると、司の中に吸い込まれるような感覚に陥る。



だからあたしは瞳を閉じる。
まだ溺れないように。彼の想いを感じるまではまだ、溺れないように。
あたしは司の愛撫に身を任せた。













司と素肌が触れ合っている場所から、肌を伝って汗が零れ落ちた。
そのままシーツに沁み込む汗。



動きと共に、零れ落ちる司の汗のように
あたしの中からも愛しさが溢れそうだよ。



司のこめかみから頬を伝い、顎に向かって落ちる雫がやさしく降り注ぐ光を受けてガラス玉のように光った。
そのガラス玉は、司の顎からあたしの胸へ落ちる。






ガラス玉の汗の中に、司の想いが詰まっていて
あたしの胸に落ちると、司の想いがしっとりと沁み込むんだ。






達する寸前、そんなことを考えていた。















司の余韻を楽しむかのようなゆっくりとした動きが止むと、あたしはそっと司を抱きしめる。


ガラス玉じゃなくてもあたしはちゃんと受け止めてるよ。
司の想いも、汗も。







ね、司。
司はあたしの零れ落ちた愛を、受け止めてくれた?






司は分かってるのか、分かってないのかゆっくりと体を離すと、あたしの胸に落ちたガラス玉にやさしく触れた。








おしまい








■■■■■アトガキ■■■■■

こ、このお話はずーっと前にazusaしゃんと話していた例の話です(笑)
昔に書いたお話にちょっと手を加えました。
ちょっと、これ、ここに置いても平気かなぁ、とドキドキしておりますが
遊びに来ていただいている皆さん、大人のおねーさん(笑)が多いと思うので・・・
平気かな?(汗)うん、平気でしょう。一応、タイトルにRつけとくしね。うん。←自己完結

えー、あっつい部屋で昼間っから、なお話ですね。ハイ。
汗をかくのは私は大キライです←んな、きっぱりと(苦笑)
汗をかきながら眠るなんてとんでもないです。
かといって、クーラーはつけません。クーラーの冷気を長時間浴びてると調子悪くなるの・・・私。
なので、暑い時は、寝ません(きっぱり)それでも生きてます。
人間てすごいね。

と、話を戻して・・・
何が言いたいのか分からない話だなぁ、なんて思ったあなた!
私もです(握手)
まぁ、司は優しいんだよ、ということで。
ハイ。
まぁ、そんなとこです。


2004.2.3    momota





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