SKY GARDEN




ぴのこさん 30000 tukasa × tukushi ***






「・・・・・・」




こ、こわい。




両手を組んで、その手を口元に寄せ何かを考え込んでる司。
って、何を考えてるのか
想像はつく。


でも、いつもとはだいぶ違う行動で
司の怒りはきっと今までで一番なんだろう、とのんきに想像してみたり。





もう、1時間もこうしてる。
夏の終わりの公園のベンチ。


ちらりと司を盗み見ると、司の体勢は1時間前のソレとちっとも変わりなくて。
視線すらも、変わらないことに
さすがにあたしも、冷や汗が出た。




「・・・・・・怒ってる?」
「おう」



即答。



「・・・・・・ごめん」



あ、あたしのせいかなぁ。なんてことを思いながら一応謝ってみる。
司のほうを見れなくて、自分の靴の先ばかり見ていた。




「おまえ、俺がなんでイカってるかまじで分かってんの?」




1時間ぶりに感じる司の視線。
こんな時なんだけど、ちょっぴり嬉しくて急いで顔を上げた。




「・・・・・・会社の人に、ホ、ホテルに連れ込まれそうになったこと・・・?」




昨日、仕事上の付き合いで、上司の人と食事して
その帰り、ホテルに連れ込まれそうになった。




ホテル前でもめてるとこを、通りがかりの男の人に助けてもらって。
・・・・・・それがなんと美作さんで。



あっさりと、司の耳に入ってしまった。







もごもごと口ごもりながら返した返答に、司の顔が歪む。



あ、あれ?違った?



「それ以前の問題だろうがッ!!」



突然の怒鳴り声に、犬を連れて散歩中のおばさんも固まってるし。
ま、まぁ隣にいるあたしも固まったからなんともいえないけど。



無言の間に、のんきに蜩の鳴き声だけが響いて。
あたしは今まで暑ささえ忘れていたことに気づいた。





「ちょっとこっちコイよ」




そのまま、手を引かれてベンチの後ろ
芝生が敷き詰められている、広めのスペースへと連れて行かれた。




今まで引っ張られていた腕を急に離されたため、あたしはそのまましりもちをついてしまう。



「イタっ」



お尻をさすりながら、ふと気づくとあたしに被る長い影。



不審に思いながら、見上げると。
そこにはジャケットを脱いで、喉もとに指を差し込む司。



「・・・・・・な、なんでネクタイ・・・外すの?」



恐る恐る口にした質問の答えは、目の前数cmの場所で返された。



「ここで、スルから」



「な、何を?」



「なんだと思うんだ?」



「・・・・・・キ、キス・・・・・・かなぁ、なーんて」



「あほか。キスだけで服脱ぐ奴がどこにいるんだよ」



「じゃ、なに」



と口にした瞬間、あっさりとあたしの口は塞がれて。
そのまま、柔らかな芝生の上に押し倒された。



あたしは、司の強引なキスや胸元を彷徨う手を
無理やり押し返しながら芝生の上を逃げ惑う。



「ちょっと待ってよ、ここではできないっ」
「できなくねーよ」
「できないよ」
「・・・・・・やるんだよ」



少し低めの司の声に、思わず抵抗するのを忘れた。



司、本気だ。
本気でここでスル気なの?
固まったまま、視線だけを司に送る。

司は、というとやはり視線だけをあたしに向けていて。



「知らねー男とホテル入る勇気あるんだろ?外でやる事ぐれーなんともねーだろ?」



シャツのボタンを外され下着をずらされる。
そのまま胸元に這う、司の舌。



それは、いつもよりだいぶ熱い気がして。
司の怒りもこもってる気がして。



司の指があたしの中に入った瞬間、涙が出た。






「・・・っ!ホテルに入ろうなんて思ってなかったよっ」




思わず、荒げてしまった声。




「思ってなくても、結果的にはそうなりそうだったじゃねーかよ。あきらがいなかったらお前どうなってたかわかってんのか」




事実に何もいえない。




そんなことを言い争ってる最中でも、司の舌や、指は止まることがなくて
あたしを刺激し続ける。




「も、もう・・・やっ」




なかなか止むことのない司の動きに、徐々に潤ってきた場所。
こんな時なのに。
こんな場所なのに。




なんなの?あたし。




吐息に甘さが加わったのを待っていたかのように、司があたしの中に入ってきた。
それをあっさりと飲み込んでしまって、思わず固まってしまった。



すっかりと、肌を合わせることに慣らされてしまった体。
あたしの体すべては、司とかみ合わさるようにできている────



司の指や舌の動き一つ一つが、あたしに快楽を呼んでくる。

それが、嬉しくて、悲しくて。


けど、ゆっくりと動き始める司に
今はそんなことはどうでもよくなってしまって。


司のいつもと違く、少し乱暴気味な動きに
司の胸元に置いていた手が、自然にシャツを握り締めてた。



司の動きにあわせて零れてしまう、あたしの声に
司もよりいっそう動きを早めて。



抱え込まれた足から伝う汗。
腰を打ち付けるたびに、飛び散る汗が暑さだけのものじゃないことに気づく。
苦しそうな表情が、いつもより余計に歪んでいる気がして。



やっぱりあたしのしたことは、大変なことだったのだろうか?
なんてことを考えていた。





もし、司が無理やり仕事上のことを理由にホテルに連れ込まれそうになってたら?
それ以前に、知らないオンナの人と食事をしていたら?


たとえ、仕事上の付き合いでも・・・・・・


いやだ。


ちゃんと分かってる。
仕事だから仕方がないって。


けれど、やっぱり
いやだ。
口には出さないけど、いやだと思う自分。


それを司は隠さない。
そのまま全部をあたしに見せてくれる、司。




乱れる呼吸のなかで、司の顔を見上げる。
激しく揺さぶられる中で、そっと司の頬に触れてみた。




・・・・・・司?
ごめんね。ごめん。

心配掛けて。




「は・・・・・・ぁ・・・・・・」




何度も打ち付けられていた腰のスピードが上がる。




もう、限界。




顎から落ちる汗や、腰を沈めながらもあたしの体を彷徨う手はいつもの行為となんも変わらないのに。
違うシチュエーションのせいか、お互い達するのも早かった気がした。















司の体が離れたのを合図に
なみだ目で、呼吸を整えながら服の乱れを直す。




「牧野」




不意に呼ばれた名前。
恥ずかしくて、視線を向けられなかった。




「お前も、俺だけを見てろよ」




ずいぶん声が遠くに聞こえる感じがしてこっそりと、振り返ると・・・・・・
司もあたしに背中を向けていて。




「・・・俺だけで、いっぱいにしとけよ」




俯きながら囁かれた言葉に、司の全部が詰まってる気がして。




「ごめんね」




今度はちゃんと言葉にして・・・・・・背中から、司を抱きしめた。




あぁ、いつだったかこんな風に司を抱きしめたことがある、なんてことを思いながら。



あのときも、すごく切なくなって。
でも、それがナゼなのか分からなくて。
その、何かを突き詰めるのが怖くて・・・・・・




でも、今はそれが何か分かる。




あたしは司の背中を抱きしめたまま囁いた。




「あたし、司でいっぱいどころか・・・もう溢れてるよ?」




あの頃とは違う。
今は、ちゃんと自分の想いを口にする、勇気。



司との付き合いで学んだことの一つ。





ゆっくりと司のお腹に回ったあたしの腕を解いて、向き合った司はちょっと汗臭くて。
あぁ、あたしもだ、なんて思ったら・・・・・・




「うおー、俺汗臭くねー?」


「風呂入りてー」


「メープル行こうぜ。メープル」


なんて、勝手に決められて。
でもいつもの司に、ちょっと笑みが零れる。




司は、さっき脱いだジャケットを肩に掛けると、ズボンの膝の土を払う。
あたしも、その仕草を見て自分のお尻のあたりを叩いた。



そして差し出された司の手にあたしの手を重ねて、茂みから出ると
こっそりと耳元で囁かれた。



「一緒に入ろうぜ」
「何に?」
「お・ふ・ろ♥」
「・・・・・・」



ニヤリと微笑む司の顔に、あたしの怒鳴り声が公園中に響いた。



「調子のんなーー!!このガキャーーー!!」



公園を1周してきたであろう、さっきの犬を連れたおばさんと再び目が合った。



おしまい







■■■■■アトガキ■■■■■

はい。ぴのしゃんが楽しみにしていてくれるアトガキです。
長文でいけ、という指令を受けましたので、長文でいかせて頂きます(笑)

えー、このお話はぴのしゃんの30000のキリリクです。
リク内容は、テーマは「嫉妬系」で類か司か悩んでいたので
ショートでいいなら、同じシチュエーションで両方書いてみようか?
と仏心を出したところ(あとで自分の首をしめることにまだ気付いてない幸せな頃の私)
このような形になりました。

あぁ、なんだかいつにも増して内容のないお話になってしまい・・・
おまけにルイルイ編は別に裏庭じゃなくても。。。ってなことに。
外でHのシーンはどこかでも見たことあるし(爆)上の方ね。

す、すすすみません〜(><)

けして、私が外でのHに興味がある、とかではないので。
(そっちの心配かいっ!・爆)

しかし、司編が難しかった・・・。
久しぶりだってのもあったのだけど、ちょうど他所様のサイトでのクリスマス企画に参加させていただいて。
そこで司話を2本書きまして。んで、10のお題司編の、やきもち、を書いて・・・。
ぴのしゃんのリクのほうを先に書き始めてたんだけど(10のお題よりも)
なかなか進まなくて・・・。
結局、10のお題の方が先にできてしまうという結果に(苦笑)

どどーん、と司づくしの日々でした(笑)久しぶりにコミック引っ張り出して読みましたもん。

こんだけ悩んだのは、azusaしゃんの(表庭)初めてHのリク以来!
はふー。

そんだけ悩んだわりには、コレかよ。とか言わないでーん。
これでもがんばったのです。(≧д≦)

では、長文もこれくらいで勘弁してもらいましょう。

なぜか、ルイルイ編が短く、司編が長くなりました(笑)

Hシーンが入ってるか、入ってないかの違いだよっ!!
っつーか、ルイルイ編でもあのあとしてると思うけどね。(黙れ)
しかもつくしの方が積極的っぽかったし(黙れ!黙れ!)
・・・コホン。
楽しんでいただけると、幸いです。

お待たせしすぎてしまった、ぴのしゃんにいつも以上の感謝と愛と笑いを込めて♡
ありがとう!

Merry X'mas!!

2003,12,24 momota




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