司 Scene5
「に、にあわねぇ……」
雰囲気のよかった、VDの夜。
司のこんな言葉で、すべてが台無しになった。
「悪かったって……」
申し訳なさ気に謝る司を、涙目で睨む。
シーツを、グイグイと胸元まで持ち上げると体に巻きつけたまま、ベットを降りた。
「だってよー、まさかおまえがんなの付けてるとおもわねーじゃん。白ブラ、白パン専門の……」
キッと睨んだら、司は慌てて口を噤んだ。
そう、あたしは桜子に唆されて、H系の下着を着けてVDを迎えたのだ。
今頃、桜子はほくそえんでるのかもしれない。
けどそのまんま、乗せられるあたしもあたしだ!
誰にこの苛立ちをぶつけていいやら。
思わず壁をガツッと拳で打ち付けると、反動でシーツが床に落ち、大きな円を描いた。
ギャ!
慌ててシーツを拾い上げるべく腕をのばすと、優しくそれを止められた。
「似合わねぇけど……」
見上げた司が、困ったように微笑んだ。
「そそられたぜ?」
一瞬で真っ赤になる。
そう、下着の色と同じ色に顔が染まった。
「本心だったら、許す……」
俯きながら、告げると
「本心かどうか、おまえが自分で確かめて見ろよ……」
司はチラリと視線を、自分の下半身に移す。
恥ずかしくて視線を足元で漂わせていると、再び優しくベットへ促された。
おしまい
2006,2,8 momota
なんだこのバカップル。
しかし、つくし……赤て。
私には、未だ未知の色です(おまえのことは聞いてない)
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