SKY GARDEN
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otherにあるrui × tukushi の【Scene14】の続き(ポンさまより頂きました)





「おかしいなぁ・・・」

7月9日、日曜日。
一昨日会えた類に、今日も会えた。
奇跡なのかな?とか、願いが叶ったのかな?とか、考えたら、顔がにやけるのを
止めることができなかった。
今月初めに、よく立ち寄る図書館で、『短冊を書きましょう』っていうイベント
をやっていたから、
年甲斐もなく、書いてしまった願い事。
『会いたい人と、会いたいときに会えますように』

「・・・何が?」

ソファに並んで、古い洋画のビデオを見ている最中、ポツリと呟いた類に聞き返 す。
大きなフラット型のテレビ――テレビっ子の誰かさんが最近買い換えた、彼自慢 の一品だ――には、
汽車に乗った男の子とホームに立つ女の子が、別れを悲しんでいるシーンが流れ ていて、
完全に感情移入しちゃっているあたしには、彼の顔を見る余裕なんて少しもなか った。
『ムシ』されることを結構嫌う類は、その態度が気に入らなかったらしく、手元 にあったリモコンで、 プチ・・・と『停止ボタン』を押す。
突然、色んな芸人が大笑いするバラエティ番組が画面に流れて、驚いたあたしは 思わず類を見る。
そのリアクションに満足したのか、にっこり笑いながら何度も頷いて、あたしの 頭をぽんぽん叩いた。
類のこういう態度は、あたしを思いっきり子ども扱いしているようで、少し腹が 立つけど・・・正直言って、嫌いじゃない。
可愛がられているというか何というか、こう・・・愛されてるなぁ・・・ってい うのを感じることができるから。

「何がおかしいのよ」

自分で言っておきながら、その先を続けようとしない類にそう促すけれど、
ただニコニコと笑うばかりで、一向に返事は返ってこない。
・・・なんか、嫌。

「何がおかしいの?」

今度は少しきつい口調――と言っても、当自比だけど――で言うと、相変わらず 笑いながら、
『願いが叶わないんだ』と言った。
俺の願いが叶わない・・・と。

「図書館の笹にぶら下がってた牧野の願いは叶ったのに、どうして俺のはダメな のかな?
 もしかして、毎年抽選とかあるのかな・・・この人の願い事はオッケー、この 人はダメって」

「・・・・・」

一瞬、思考回路が停止。
そして、ウィーン・・・と耳障りな音を響かせながらゆっくりと動き出す。
長い時間を要してたどり着いた結論。

「・・・なんで類が知ってるの!?」

おそらく、花沢家に響き渡っちゃったんじゃないかと思うくらいに大きな声が出 た。
それも、類の耳元で。
一瞬だけ顔を顰めたけれど、すぐにいつもの柔和なそれに戻る。
そして、憎たらしいほど落ち着いた声で、『図書館に入る牧野を見かけたから』 と言った。

「出先から会社に戻る途中だったんだ。少しくらい遅くなってもいいやと思って 、俺も図書館入って、  牧野のやつ探して、隣に短冊並べて書いてきた」

「・・・・」

言葉が、出なかった。
何て言えばいいんだろう、この妙な脱力感は。
類ならやりかねないけど、でも、でも・・・
あたしの胸中を知ってか知らずか、類は相変わらずニコニコしたまま、『俺の願 いはね・・・』と言う。

「俺の願いは、『牧野がもっと積極的になりますように』なんだ」

「・・・そんなの知るか!!」

ソファに座ってたんじゃ、お尻を蹴ることはできないから。
代わりに、類の鳩尾にスクリューパンチをお見舞いすることで、この怒りを昇華 させようと思った。



終わり。





ちょっとみんなきいてーーー!

き い て よ !

ポンしゃが、七夕SSの後日談を書いてくれましたっ(T▽T)
ギャオー。うれしー。

ニヤニヤしながら、何度も読む私は最高怪しいですが。
いいの。今部屋に誰もいないから。

つくしの短冊探しちゃうとことか。
内容を読んだときのルイルイの表情を想像しただけで、私当分生きていけます。

あわー。ポンしゃありがとう!
お尻に続き、類の鳩尾…なでなでしてきます。ウフ。


2006,7,11     momota




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